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Oh! Mae!!

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●世界的インフレの原因は、
        過度の金融緩和ではなく、世界的金余りだ。


 5月28日、日銀の白川方明総裁は日銀金融研究所主催の
 国際コンファレンスで

 「日本も米国も、近年のバブルの多くは物価の安定やデフレの
  危険が意識されるなかで、低金利が持続した後に生じた」

 と述べ、バブルと低金利の関係が無関係ではないとの
 見解を示しました。

 また、米ブッシュ政権で2005年まで国際問題担当の財務次官を
 つとめたジョン・テーラー米スタンフォード大教授も、
 日銀金融研究所主催の会議で講演し、

 「米国をはじめ各国中央銀行の過度の金融緩和が
  最近の世界的なインフレの一因」という見方を示しています。

 白川日銀総裁にしてもジョン・テーラー元米国財務次官にしても、
 このような見識で職務が務まるのか?
 と私としては疑いたくなるような両者の発言でした。


 まず、テーラー氏の意見について私が思うのは、この発言の
 裏にあるのは「利上げ」を示唆したいということです。

 今の世界経済の状況を考えると、
 このタイミングでインフレになってしまうのは怖いから、
 利下げをするのではなく、利上げをするべきだ
 と述べたいのだと思います。

 この「利上げ」をするべきだという意見は正しいのですが、
 その根拠が違っていると私は思います。

 米国をはじめ各国中央銀行の過度の金融緩和が最近の世界的な
 インフレの一因だとテーラー氏は述べていますが、
 現在世界的なインフレの原因を作り出しているのは、過度の
 金融緩和ではなく、「世界的な金余り」が正解だからです。

 金融緩和とは中央銀行などの政策当局が行うことです。

 今世界で問題になっている「世界的な金余り」は年金資金、
 貯金、生保資金を背景とした過剰流動性によるものであり、
 決して当局主導の金融緩和によるものではありません。

 そして、この過剰流動性の一因は世界的な高齢化から発生
 しているのです。

 高齢者が保有する年金資産等の余剰資金が、
 世界中の様々なもので運用されるため、その余剰資金が
 投機資金として活用され、石油や穀物の値上げを促進する
 という結果につながっているのだと見るべきです。

 今、米国がさらに利下げを行うならば、金融の過剰流動性は
 更に大きくなり、値上がりの見込みが高い原油市場などに
 投機資金として流れ込むことはほぼ確実だと思います。

 結論として、テーラー氏が述べる「利上げするべき」という
 意見は正しいと思いますが、米国の財務次官まで務めた人が、
 根本的な理由を取り違えてしまうのは情けないことです。


●白川日銀総裁は、バブル発生のメカニズムを勉強し直すべき

 テーラー氏も情けないのですが、白川日銀総裁はさらに
 輪をかけてひどい発言をしたものだと言わざるを得ません。

 正直、白川日銀総裁の「低金利がバブルの一因」という
 今回の発言を聞いたときには、開いた口が塞がらない
 状態になってしまいました。

 この発言は、はっきり言って、レベルが低すぎると
 言わざるを得ないでしょう。

 日銀の過去20年の歴史を振り返って、
 「バブルの要因が低金利にあったのかどうか」
 を検証してみることすら出来ないのでしょうか?

 ここで白川日銀総裁に代わって検証してみます。

 まず、政策金利としての役割を担っている無担保コール翌日
 物金利の推移を見てみると、バブルが発生した80年代後半には、
 4%〜8%というかなりの「高金利」になっているのが分かります。

 一方、バブルが崩壊した90年代後半からの約10年間では、
 ほぼ0%近い「超低金利」を続けていましたが、
 ご存知の通り、バブルは発生していません。

※「無担保コール翌日物金利の推移」チャートを見る
→ http://vil.forcast.jp/c/ai6Qai38kUdStqac

 また、もう1つの指標として公定歩合を見てみると、こちらも
 バブルが発生した80年代後半には現在と比べて「高金利」の
 状態になっていました。

 その後、無担保コール翌日物金利と同じく、
 90年代にはほぼ0%という「超低金利」に突入していますが、
 バブルは発生していません。

※「公定歩合の推移」チャートを見る
→ http://vil.forcast.jp/c/ai6Qai38kUdStqad

 一体、何をどう見れば、「低金利がバブルの一因」などという
 おかしな発言につながるのか、私には全く理解できません。
 少なくとも、自分が発言する内容については検証すべきですし、
 その論拠となる資料くらい準備して然るべきだと思います。

 こんな社会人としても初歩的なことを、日銀総裁に向かって
 指摘しなければならないとは、情けない限りです。

 日銀の過去20年の歴史を見て分かるとおり、検証結果は
 白川日銀総裁が述べたこととは、逆の事実を示しています。

 「バブルは金利が低いから発生している」というのは、
 全くの見当違いだとわかります。

 おそらく、今、日銀としては「金利を高くしたい」という
 意向があったのでしょう。

 だから、「バブル抑制のための金利を高くする」という、
 いかにも国民が納得しやすい図式を利用したいという思惑が
 背景にあったのでしょうが、あまりにも理論武装がひどすぎて
 お話になりません。

 私は、白川総裁は国際金融に長けており、
 日銀総裁として妥当であると思っていましたが、
 今回の発言には落胆させられました。

 何しろ、日本という自分の国のことについて、
 これだけ見当違いな発言をする日銀総裁など、考えられません。

 白川日銀総裁は、もう一度、バブル発生と崩壊のメカニズムを
 勉強し直すべきです。改めて言いますが、今のままでは、
 レベルが低すぎます。

 ぜひ、国際金融の担い手である日銀総裁として
 恥じない見識を発揮してもらいたいと思います。



     以上
大前研一「ニュースの視点」より
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